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最高裁判所第三小法廷 昭和52年(オ)20号 判決 1977年10月25日

主文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理由

上告代理人植木幹夫、同植木寿子の上告理由第一点について

判決の事実摘示として「証拠関係は本件記録中の証拠関係部分のとおりである」旨を記載したからといつて、証拠に関する摘示をしたことになるものではないが、本件においては、記録及び原判決の理由の説示に徴し、前記証拠関係の摘示を欠いたことが判決に影響を及ぼしているとは認められないから、所論は、上告適法の理由にあたらない。論旨は、採用することができない。

同第二点について

所論の点に関する原審の認定判断は、原判決挙示の証拠関係に照らし、正当として是認することができ、その過程に所論の違法はない。論旨は、ひつきよう、原審の専権に属する証拠の取捨判断、事実の認定を非難するものにすぎず、採用することができない。

上告代理人米田宏己の上告理由について

所論の点に関する原審の認定判断は、原判決挙示の証拠関係に照らし、正当として是認することができ、その過程に所論の違法はない。論旨は、ひつきよう、原審の専権に属する証拠の取捨判断、事実の認定を非難するものにすぎず、採用することができない。

よつて、民訴法四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員一致の意見で、主文のとおり判決する。

(裁判長裁判官 環 昌一 裁判官 天野武一 裁判官 江里口清雄 裁判官 高辻正己 裁判官 服部高顕)

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